『モーリス』フォースターの男同士の美しいロマンス小説と映画の感想

『モーリス』E・M・フォースター

今回は、E・M・フォースターの『モーリス』をご紹介します。

男同士の恋愛を美しく叙情的に描いた純文学です。

あらすじと感想、魅力、映画もご紹介します。

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あらすじ

ケンブリッジに入学したモーリス・ホールは、

上級生のクライヴ・ダーラムと出会います。

二人は堅い絆で結ばれ、かけがえのない思い出を共有。

しかし、お互いに対する感情がどういうものなのか、

その感情の熱量の差については直視しないままでいました。

やがて、クライヴは愛する女性を得て、モーリスの元から去っていき‥‥。

主人公カプは、モーリス × クライヴ‥‥‥‥ではない( ̄□||||!!

ボーイズラブって、大体冒頭で主人公カプッルが登場し、

そのカップルで最後まで話が進んでいきます。

それがお約束。

でも、そんなボーイズラブを読む時のような心づもりでなんとなく読んでいくと、

後半ちょっとビックリします。

だって、主人公のハニーが変わるんだもん!

あれれ? マジですか?

いやいや、『モーリス』はボーイズラブじゃなくて純文学だし、

そういうことも勿論あるでしょうが、

ちょっと心の準備ができてなくてですね(^o^;)

私は情報処理が追いつかなくて、バグが発生しました。

なので、腐女子のお姉さま方はお気をつけあそばせ。

シートベルトをしっかり締めて読みましょう。

『モーリス』ネタバレ

以下(↓)ネタバレなので、ご注意ください!

クライヴは結局、ゲイではなかったということで、

「もうなんなのよ、ちみは!」という憤りが押さえられません(笑)。

あれだけモーリスを振り回しておいて、

自分はさっさと結婚するとかなんすか、それは!

ありえへん !!! 奥歯ガタガタいわしたる!!!

でも、クライヴみたいな男って多いよね、きっと。

モーリスには幸せになって欲しいな。

モーリスの新しいハニーは身分違いの男だけど、

この駆け落ちがどうか幸せに繋がっていますように。

ところで、作者個人は身分違いの恋愛は現実的には不可能だと思っていたそう。

それでも、同性愛が犯罪とされた1917年にこの作品を書いて、

しかもハッピーエンドにしたのはすごいことだと思います。

とはいえ、作品の発表は、フォースターの死後1971年になってからでした。

1987年ジェームズ・アイヴォリー監督映画「モーリス」

映画の受賞歴は以下のとおり。

ヴェネツィア国際映画祭(1987年)

男優賞(ジェームズ・ウィルビー、ヒュー・グラント)

監督賞(銀獅子賞)(ジェームズ・アイヴォリー)

音楽賞(リチャード・ロビンズ)

第60回アカデミー賞(1988年)衣装デザイン賞。 

ジェイムズ・ウィルビー、ヒュー・グラント、

ルパート・グレイブス出演の見目麗しい映画です。

眼福!!! 皆、若くて綺麗!(^▽^)

ルパート・グレイブスは、最近ではBBC「シャーロック」の

レストレード警部としての活躍が記憶に新しいですね。

彼は上手に歳をとってますね。

今も充分カッコイイ! 羨ましいです(^▽^)

ちなみに、映画のストーリーはほぼ原作の通りです。

原作に忠実に作ってありますので、原作ファンも楽しめます。

ま と め

繊細な心の動きを緻密に辿っていく男同士のラブロマンス小説。

予想のカプと違うかもだし、カプの左右も違うかもだけど、

ハッピーエンドではあるので、安心?して読んでくださいねw

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