『李歐』高村薫の腐女子向けボーイズラブ大河小説の感想レビュー

今回は高村薫の『李歐』をご紹介します。

『我が手に拳銃を』を元にして改めて執筆されたクライム小説です。

やくざの抗争、麻薬、拳銃、殺人など日本の裏社会を舞台に

二人の男性の恋愛が描かれています。

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あらすじ

大阪で退屈な毎日を繰り返していた吉田一彰は、ある日運命の相手に出会います。

相手は、中国マフィアの殺し屋李歐でしだ。

一瞬で引かれ会う二人。

共に大陸に渡ることを夢見ますが、

吉田は結局、日本を離れる李歐を見送ることに。

そして、15年後、二人の運命がもう一度交差し‥‥。

スパダリ孔雀攻め × ぼくとつな受け

受けの吉田は、その気になってやればできる子だけど、

どちらかというとおっとり生きているタイプ。そして、

自分の人生に対してなんとなく「これじゃない感」を持っている男性。

対して、美形で賢くて身体能力も高い、ハイスペックなスパダリ、李歐。

もうこれでもかっていう位の思いつく限りの魅力と美点をぶちこんで、

欲望の命ずるままに高村薫先生が萌えの塊を作ったら、

李歐になりましたって感じ(笑)。

チート過ぎるスパダリ李歐www

昭和の遠距離恋愛

吉田は日本に住んでいて、李歐は中国が拠点。

いわゆる遠距離恋愛です。

しかも、昭和の時代の遠距離恋愛なので隔絶感がハンパない!

携帯もないし、パソコンもない。

気軽に連絡を取り合うこともできない環境です。

その結果、二人の逢瀬はほんの僅かだし、時間的にも短いです。

でも、精神的な強い繋がりを感じます!

時間や物理的距離によっても損なわれない強固な絆が素敵です

二人の間にはこんがらがった大人の事情も色々と山積みになってるのに、

そういうあれこれを一気に吹き飛ばしてしまう李歐。

最終的に吉田は李歐に降参するしかありません。

ネタバレ

以下(↓)は、ネタバレを含んでいるので、ネタバレ大丈夫な方のみ文字色を反転させてお読みください。

吉田は李歐と離れている間に結婚し、子供もできます李歐も特定の女性がいます。

でも、こういう女性たちとの関係は、李歐と吉田の関係に影響を及ぼすものではありません。

つまり、それだけ李歐と吉田の関係が特別だということ。

お互いにとって、お互いが別格扱いの規格外の存在なんですね。

ま と め

地理的にも時間的にも、壮大なボーイズラブ大河ドラマ小説です。

ページ数的にも内容的にもボリュームある重めの作品なので、

じっくり腰を据えて大物を読みたいときにオススメです。

※最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。

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